[メイン2] めぐみん : 場面『早すぎた再開』 場所:とある町 時間:夜

[メイン2] : どこかの絵巻物を参考にしたのだろうか、派手な衣装を身にまとった少女は少なくない注目を浴びながらも夜の街を練り歩く

[メイン2] めぐみん : 「うーーん...見つかりませんねぇ...」

[メイン2] めぐみん : 「こういうときこそ鼻の聞く方がいればよいのですが...そう都合よくは...」

[メイン2] めぐみん : 「おや、そこにおわすは」

[メイン2] イツルギ : 「……何をしているんだ、あんたは」

[メイン2] めぐみん : 「貴方が言ったんじゃないですか、気になるなら追いかければいい、と。」

[メイン2] イツルギ : 吃驚した。まさか、顔見知りが堂々とヒトの街に紛れ込んでいるだと!?
挙句、人目を浴びんばかりに向けられている。なんなんだ。

[メイン2] イツルギ : 「まぁ、そりゃ、そうだが」
とっさに、自分も人の姿を取ったはいいが──
どうしたもんか、と青年の姿を取った犬は唸った。

[メイン2] めぐみん : いやぁ〜美人だと羨望を浴びちゃうものなんですねぇ〜
ヒトが集まると探し物もままなりませんよぉ〜
と満更でもなさそうに

[メイン2] めぐみん : 「んなことより貴方がどうしてここに?森に向かったと記憶していますが...」

[メイン2] イツルギ : この顔は。言い聞かせる方がよほど骨が折れそうだな……

[メイン2] イツルギ : 「俺は……。一人になりに来ただけだ。あいつらとははぐれたが、上手いようにやるだろう。あんたよりはな……」
人間たちに睨みをきかせながら。

[メイン2] めぐみん : 「なっ!?なん.....!!」
「.......いいでしょう、私よりもニンゲンらしくいられるというならその手腕見せてもらおうじゃありませんか!」
何やら挑発と受け取ったようだ...

[メイン2] イツルギ : 「……んん?」
眉を顰める。何か、誤解があるような。
「……本気であの人間を探しに来たのか?バレたらどうなるか、考えなかったのか」
ともあれだ。周りに聞こえないよう、声を潜めて。

[メイン2] めぐみん : 「はっ、ここまで完璧な変身がバレることこそ杞憂ってモンですよ」
肩を組み距離を近づけた状態で密談を開始する

[メイン2] めぐみん : 「見てくださいこの美貌!可愛らしい衣装!細部までの再現度!あの時見た絵巻物にそっくりです!」
クルクルと全身を見せつける。一段と周りの目は増えているような気もする...

[メイン2] イツルギ : そういわれ、上から下まで眺める。
まぁ、見てくれは確かにヒトそのもので、とてもよくできているな。

[メイン2] イツルギ : 「なんだ、何を見たんだ、お前は」
それがおおよそ、現実のものではないことを除けばだがな!

[メイン2] イツルギ : 散れ散れ、と人に向けて手を振っていく。ああ、俺まで目立ってしまう!

[メイン2] めぐみん : 「そりゃあ河原の下に捨ててあった絵巻物から...むむ、流石にうっとおしくなってきましたね...場所を変えるとしますか」

[メイン2] イツルギ : 「はぁ、そうだな、同感だ。埒が明かないと思っていた!」
多少強引に、めぐみんの手首をつかみ。

[メイン2] イツルギ : 「探してるんだろう、あの人間。俺が手伝う、さっさとこんな目立つ真似をやめてもらうぜ」

[メイン2] めぐみん : 「うわぉ...強引」
ニンゲン界ではこういうのが流行っているのだろうか...?思案を巡らせたまま引っ張られていく

[メイン2] めぐみん : 「おお!手伝ってくれますか!同志よ!」
「共にニンゲンについて学ぼうではありませんか!」

[メイン2] イツルギ : ぐいと、後ろを見ずに、歩調くらいは合わせて。その場を抜け出す。

[メイン2] めぐみん : 「ところで探すあてはあるんです?」
こてんと首を傾げ

[メイン2] めぐみん : 「賢い私は学びました...普通に探してもニンゲンの顔の区別がつかないし混雑に巻き込まれてしまうということに」

[メイン2] イツルギ : 「……む、無計画だったのか?」
「……あの人間の匂いは神社で少し、していた」

[メイン2] めぐみん : 「いやぁ...毛色で探そうとしたら日もくれちゃいまして...たはは」

[メイン2] イツルギ : 「ヒトはどいつも似たような毛の色だからな」
「……匂いを辿れば追えるかもしれない。あの、強い思いを抱いた、真に迫った心の匂いなら……」

[メイン2] めぐみん : 「スン...スンスン...美味しそうなケンタッキー屋さんの匂いがしますよ」

[メイン2] イツルギ : 目を瞑り、思い返す。あの子供は何かを願っていたはずだ、何を抱えていた?匂いで思い出せ……

[メイン2] イツルギ : けもの判定を要求する

[メイン2] 語り手 : 難易度4

[メイン2] イツルギ : 足りない分、想いを1使う

[メイン2] 語り手 : OK

[メイン2] 語り手 :  

[メイン2] 語り手 : イツルギは、残香をその脳裏に、本能に過らせる。
願っていたもの、それは、森で出会った、人間の女の『幸せ』。

『幸せ』とは、一体、なんだろうか。
それは、分からない。

さらに、分からないことがある。

[メイン2] 語り手 : あの少年の残香は。

[メイン2] 語り手 : この街には、感じ取れなかった。

[メイン2] 語り手 : 『わからない』ことが、わかった。

[メイン2] 語り手 :  

[メイン2] イツルギ : 「そうそう、脂と肉、香草の香りが──」

[メイン2] イツルギ : 「いや違う」

[メイン2] イツルギ : 何を言わせるんだ。
……しかし……。
「匂いが……無い?」

[メイン2] めぐみん : 「.....?場所、分からなかったんですか?それとも匂い忘れちゃったんですか?」

[メイン2] イツルギ : 「いや…………」

[メイン2] イツルギ : 感情の匂いはいくつもある、鼻につくのは強い匂いだけだが。
あの子供のものは、特別だった、そうだったはずだ。

[メイン2] イツルギ : 誰かの幸せを、どこまでも純粋に願う、澄んだ匂いだったはずだ。
「忘れるわけが……ない」

[メイン2] イツルギ : 「でも、辿れない。この町の中にあの匂いはなかった」

[メイン2] めぐみん : 「じゃあなんですか、”ここ”に居ないって言いたいわけですか!?」

[メイン2] めぐみん : 失敗した言い訳...でもないだろう
短い付き合いだが、コレはそういうタイプでは無いのは解る

[メイン2] イツルギ : 「俺の鼻を信じるなら、そうだ。まぁ……役に立たなくて、悪かったな」
犬のままの姿なら尻尾が垂れていただろう。耳も。

[メイン2] めぐみん : 「いや…そこまで気を落とさずとも…貴方がいうならその通りなんでしょう。」
「別に疑ったりなどしませんよ」

[メイン2] イツルギ : 「……。ありがとう」

[メイン2] めぐみん : 「しかし…街に居ないならこんな月明かりの元何処へ?ヒトとは灯りへと集るものだと聞いていましたが…」

[メイン2] イツルギ : 「確かに……そうだな、それは、おかしい」
何度か、めぐみんの言葉を反芻して、確かにその通りだ。

[メイン2] イツルギ : 夜行性でもないなら、夜に住処に帰るのはヒトも獣も同じことだ。
なら、住処にない子とは……?

[メイン2] イツルギ : まぁ、元から遠出をしてきた──と言うなら理屈は通るが筋は合わない。
何故なら、それであの神社のような、地元の者ですらそう訪れない”隅”に訪れるだろうか。

[メイン2] イツルギ : 「何か、あるのかもしれないな」

[メイン2] めぐみん : 「何か…なにか………!分かりましたよ、反抗期ですね!」
ピーンと、今なら頭上にも”灯り”が見えていたことだろう

[メイン2] イツルギ : 「反抗期」

[メイン2] めぐみん : 「ええ…ニンゲンとはある一定まで成長するといつもとは違った行動を取る、らしいです!」
自信満々にご高説をたれる

[メイン2] イツルギ : 「……。成程な」
実をいうと、俺にも、覚えがあることだったが……まぁ、置いておく。

[メイン2] めぐみん : 「つまりですね!今少年は灯りではなく暗がりを目指している!という訳なのですよ!」
木の棒をどこぞの青空教室で見た教鞭のように振るい熱弁する

[メイン2] イツルギ : 「それで……?」
手近な壁に背を預けて、傾聴。

[メイン2] めぐみん : 「つまり…えっと…ええと…………」

[メイン2] イツルギ : 「ああ」

[メイン2] めぐみん : 「街の外のどこかです!多分!!」

[メイン2] イツルギ : 「そ、そうか……ああ。良い、考えだと思う」
ぎこちない口調

[メイン2] めぐみん : 「そうでしょうそうでしょう!さ、街を出て探しに行きますよぉ〜〜〜」
一体何処へ向かうと言うのだろうか、その答えは誰も分からない。

[メイン2] イツルギ : 「……おい、まだ満足していないのか!?」
そもそもを言えば俺に関わる義理もないのだが、つい先ほどまで話した相手が無茶をしていると見ればつい止めに手が出るのも仕方ないことなのだが。
一度かかわったことであるからには、手を引くにも気が引けることだった。

[メイン2] イツルギ : 「なんだってそこまで……!」

[メイン2] めぐみん : 「見つかるまで手伝うって言ってたでしょう!」
なにやら都合のいい方向に聞こえたようだ

[メイン2] めぐみん : 「ほら、早く見つけて解散したいんでしょう?ちゃっちゃ歩いてください!」
壁に寄りかかるイツルギの手を取り、街の外へ駆け出す

[メイン2] イツルギ : 「……っぐ、あんた……!」
今度は逆か、くそ

[メイン2] イツルギ : ──まぁ、まぁ、良いさ、良い。

[メイン2] イツルギ : これが放っておけないってのもそうだ、が。

[メイン2] イツルギ : あの子供が忽然と消えたのも、ふしぎなことには、違いない。
何も無いならいい、が……。

[メイン2] イツルギ : ──子犬の時分、捨て犬だった自分を拾い上げた温かい手を思い出す。

[メイン2] イツルギ : 危ない目にあってるんなら助けてやりたい。

[メイン2] めぐみん :

[メイン2] めぐみん : 「………さて、河原だったり怪しげな路地だったりトンネルだったり街巡りをしたわけですが」

[メイン2] めぐみん : 「隊員、成果は?」

[メイン2] イツルギ : 「ああ、河原だったり怪しげな路地だったりトンネルだったり街巡りでさんざん引き回されたな」

[メイン2] イツルギ : 「ゼロだな」

[メイン2] めぐみん : 「バカな………」
がっくり、とその場に膝から崩れ落ちる

[メイン2] イツルギ : 「はぁ」
ため息をついて、屈みこむと手を差し出す。

[メイン2] イツルギ : 「あんたが本気なのは分かったさ」

[メイン2] めぐみん : 「うぅ……」
手を借りなんとか立ち上がる

[メイン2] めぐみん : 「ま、そんなこたぁどうでもいいんですよ」
先程のことはもう忘れたように

[メイン2] イツルギ : 手、貸してやらなきゃ良かったかもな

[メイン2] めぐみん : 「なんですか反抗期って、意味わかんないこと言わないでくださいよ」
ケロッとした表情で再び話し始める

[メイン2] イツルギ : 「俺の記憶が正しければ、あんたが言い出したことだな」

[メイン2] めぐみん : 「はて?」
「それよりも考えてみてくださいよ、私たちにあって他のケモノに無いものは?」

[メイン2] イツルギ : 誤魔化しの匂いだ……
まぁ、抑えよう、抑えよう

[メイン2] めぐみん : 「そう!この変身能力及び意思を通じ合うための言語能力に他なりません!」
答えは聞かず、捲し立てる

[メイン2] イツルギ : 俺は俺が何のためにここに立っているか分からなくなった。
木板を代わりに置いておいても何も変わりはしないんじゃないか。

[メイン2] イツルギ : 「……ああ、そうだな。それで?」

[メイン2] めぐみん : 「ふふん、いいですか?周りの髪の色をよく見てください…」

[メイン2] イツルギ : 黒、黒、茶、黒、金、茶、黒、黒、黒──

[メイン2] めぐみん : 「フッ…どうやら貴方も気がついたようですね」

[メイン2] イツルギ : 「……、そうか。あの子どもは……」

[メイン2] イツルギ : ──すると、青髪の少年が、境内へとやってくる。……

[メイン2] イツルギ : 「珍しい色をしていた」

[メイン2] めぐみん : 「ええ、もとよりその特徴的な色で探そうとはしていました。が、こうも暗く人気も多くてはそれもままなりません」

[メイン2] めぐみん : 「なので、直接みんなから聞いちゃいましょう!」

[メイン2] イツルギ : 「成程……」

[メイン2] イツルギ : 積極的に人と話そうなんて一人じゃ思わなかった。が、近道であることに疑いない。案外大物だ。

[メイン2] イツルギ : 「目立つことだけは……するなよ」

[メイン2] イツルギ : その大物っぷりが全ての元凶だったりはしたんだが

[メイン2] めぐみん : 「……可能であれば?」
周りに再び増えつつある人目を横に

[メイン2] イツルギ : 溜め息──

[メイン2] めぐみん : おとな判定に知的好奇心の想いを乗せて…聞き込み!

[メイン2] 語り手 : 難易度は6

[メイン2] めぐみん : 高いねェ〜

[メイン2] めぐみん : だれも”知ること”への興味を止めることなどできない。
その想いが強ければ強いほど。

[メイン2] めぐみん : 想いを4消費

[メイン2] 語り手 : OK!

[メイン2] 語り手 :  

[メイン2] 語り手 : 田舎町というのは、閉鎖的な共同体を形成しているものだ。

[メイン2] 語り手 : 人に関することであれば、地道に聞いていけば、段々と分かっていくもの。

[メイン2] 語り手 : ただ、時刻はもう、既に夜ということもあり、聞き込みにはやや苦労はしたが……。

[メイン2] 語り手 : 手掛かりは、いくつか得られた。

[メイン2] 語り手 :  

[メイン2] 語り手 : 青い髪の少年は、時々見かけることがある。
しかし……。

[メイン2] 語り手 : どうやら、「がっこう」の「せいと」ではないらしい。

[メイン2] 語り手 : しかし、他のこども達と一緒に遊んでいることが多い。

[メイン2] 語り手 : 大らかな土地もあり、詮索することは、誰もしていなかったそうだが。

[メイン2] 語り手 : その名前は「てるお」。

[メイン2] 語り手 : そして、てるおは……。

[メイン2] 語り手 :  

[メイン2] 語り手 : 現れたら、必ず晴れるらしい。
こども達の中で、話題で持ち切りになっている。

[メイン2] 語り手 :  

[メイン2] めぐみん : 「時折現れて、ニンゲンと同じ場所に通わない…現れると晴れる…」
聞き込みを終え、情報を整理するように呟く

[メイン2] イツルギ : 「何か分かったか?」
気を揉んで疲れた、その場に座り込んで

[メイン2] めぐみん : 「不思議な少年なのはもう十分分かりましたね」
体力的な疲れからへたり込む

[メイン2] イツルギ : 「そうだな……」

[メイン2] イツルギ : 「本当に人間なのか?」

[メイン2] めぐみん : ふと同じタイミングで同じ考えに至る
あれはニンゲンではなく。
あれこそが私の目指すニンゲン界で暮らすケモノなのでは?

[メイン2] イツルギ : 「……?」

[メイン2] めぐみん : 「確かに…やってる事私たちとほとんど一緒ですよね」

[メイン2] めぐみん : 「雨、降らせる方なら私も出来ますし」

[メイン2] イツルギ : 「ああ」

[メイン2] めぐみん : 「ただ少々人目に付きすぎて…こほん、これはまあいいでしょう。」
隣から良くない気配を感じ取り言葉を引っ込める

[メイン2] イツルギ : 「しかし、とすると……」

[メイン2] イツルギ : 「匂いすら残っていないのも、おかしな話だ」

[メイン2] めぐみん : 「…ふむ、それは確かに。」
数多のニンゲンが暮らすこの街で、”ニンゲン以外”の匂いが目立たない…或いは存在しないというのも妙な話だ

[メイン2] イツルギ : 「はっきり分かってるのは……あの子どもが、誰かの幸せを願っていたあの匂いだけ」

[メイン2] めぐみん : 「ジンジャ、というやつですね。肝心の願いの方は余り聞き取れませんでしたが」

[メイン2] イツルギ : そういえばそちらについても聞いていたな、と聞き込みの様子を思い出す

[メイン2] めぐみん : 「…………そーいえばアナタ、あの時協力的じゃありませんでしたけど…まさか願いの内容聞こえてて黙ってたんじゃあ…」
ジーーっと、見つめる

[メイン2] イツルギ : 「俺は聞いちゃいない。ただ、あの匂いは……覚えていたが」
ふいと、そむける

[メイン2] めぐみん : 「うん…?まあ、ならいいです」
訝しげに覗き込むも、判断材料も無いため引き下がる

[メイン2] イツルギ : 目を瞑る。読み取られたら困るから

[メイン2] イツルギ : 「で、相変わらず………辞める気はないみたいだな」
察してる。相手がヒトじゃないと分かっても、なおこいつは止まらないだろうということくらいは……!

[メイン2] めぐみん : 「よく分かってるじゃないですか。ヒトならざる者が社会に溶け込んでいる…これは追う価値オオアリでしょう!」
あわよくば秘訣など色々ご教授願いたいものだ

[メイン2] イツルギ : 「……聞いておく。どこまで探れば満足するんだ?」

[メイン2] めぐみん : 「何処…?」
何を言っているのだろう

[メイン2] めぐみん : 「ゴールテープはゴール地点にしかありませんよ。」
さも、当然のように言い切る

[メイン2] イツルギ : 「そうか」
色素の抜けたような声

[メイン2] めぐみん : 「がんばったで賞だとか残念で賞なんて貰ったってしょうがないじゃないですか」
「今だって足は動くんだから走らない理由なんてありませんよ」

[メイン2] イツルギ : 「……はぁ。何の為に、だ?」

[メイン2] イツルギ : 言ってから、歯切れ悪く妙な間が開く。
……少し、妙な質問をしたかもしれない。まぁ……ただ、懐かしくなってしまった。同じようにがむしゃらに頑張ってた頃の俺が。

[メイン2] イツルギ : 俺の理由は、もう変わってしまったが……。めぐみんはまだ燃え続けている。
それが理由かもしれない。

[メイン2] めぐみん : 「さっきから妙なタイミングで妙なこと聞きますねぇアナタ…」
やれやれと大袈裟な身振り手振りをしたかと思えば

[メイン2] めぐみん : 「将来叶えたい夢があるんです、誰にも言えませんけど。」

[メイン2] めぐみん : 「この経験は、きっと役に立ちます。私に取って”やらなくていい”理由がないんです。」

[メイン2] イツルギ : 「……。成程な」

[メイン2] めぐみん : 「貴方は?何か昔心血注いでいた事はないんですか?それに…私にどうして手を貸すんですか?」
「貴方にこそ私を置いておく選択肢があったはずです」

[メイン2] イツルギ : 強い、高い、澄んだ匂いだ……悪くない

[メイン2] イツルギ : 「昔、認められたい人がいて。頑張ってたよ、今のあんたみたいに、ひたむきに。今思えばバカみたいだって思うけどさ」

[メイン2] イツルギ : まぁ、今もあまり変わってないかもな

[メイン2] イツルギ : 「そうしてたのも、あんたに手を貸すのも、同じ理由だ……」

[メイン2] めぐみん : 「ふ〜〜〜ん…なるほど…」

[メイン2] イツルギ : 「”やらなくていい”理由がなかった、あんたなら分かるはずだぜ」
意趣返しのように、口の端を吊り上げた

[メイン2] めぐみん : 「…ふふっ、分かってるじゃないですか」
「少なくとも、今の私を助けてくれる今のアナタは過去のアナタから出来ている…そう考えるとひとつも無駄になんかなってませんね!」

[メイン2] イツルギ : ──そして、子供のことそれそのものについても──ここまで、おかしな事情があるのを知っては。やはり、そういうことだった

[メイン2] イツルギ : 「俺はもう少し付き合う、そしてあんたにも付きあってもらう」
……昔の思い出に良い気持ちで向かい合えたのも久々だな

[メイン2] めぐみん : 「雄の甲斐性ってやつですね!いいでしょう、こちらもとことん付き合いますよ!」

[メイン2] : 立ち上がった2人は何を言うでもなく手を取り合い、再び暗闇へと駆け出していくのであった

[メイン2] :

[メイン2] イツルギ : 場面『遅すぎた離別』 場所:とある町 時間:朝

[メイン2] イツルギ : 翌日──

[メイン2] イツルギ : ふと、朝起きて、脚が自然と動いていた──ああ、どうせ町に行くのだから大して慣れていない変化もしていて

[メイン2] イツルギ : まったく気付かない内に引き返せない場所まで首を突っ込んでいたわけだ

[メイン2] めぐみん : 「うぎゃあ〜!なんですかアナタたち!邪魔だからさっさとあっちいってください!シゴトあるんでしょうが!!」
そこには1人の先客と、多数の観光客が

[メイン2] イツルギ : ……とはいえ

[メイン2] イツルギ : それは自分の意思であるわけで、やはり自分の意思でこうしていると自覚して、やはりまた首を突っ込む

[メイン2] イツルギ : 「退いてくれ、おい、俺は見世物じゃない、ああ、知り合いなんだ、通してくれないか、いや、だから、知り合いだが!俺は違う、変な光を向けるな、ああ!」

[メイン2] イツルギ : 人の垣根を押して

[メイン2] イツルギ : 「俺は……。目立つことに関して、忠告をしたと思うんだが」

[メイン2] めぐみん : 「ああよかった!助けてくださいな!あと人を惹きつける私の美しさに罪はありません!!」

[メイン2] イツルギ : ヒトは大して区別はつかないって話はしたわけだが、こいつはヒトじゃない……
まぁこの調子ならたとえヒトだったとしても見つけるのに苦労しないだろうな。はぁ……

[メイン2] イツルギ : 「……ったく!行くぞ、もう!」

[メイン2] イツルギ : もう七面倒なので、人山の中でもひときわ目立つその小さいのを抱え上げる

[メイン2] めぐみん : 「ふぉっ…?おおおお!?」
なんだろう、このこっぱずかしさは…
普段から浴びている視線とはまた違う匂いとやらがする…ような気がする…!

[メイン2] イツルギ : 「おら!退いてくれ!」
背中に衆目を感じつつ、人間をかき分けて撤退──

[メイン2] めぐみん : 「ちょっ、急に…いえいいです、は、早く人目のつかない場所までいそ、急げ〜〜っ!」
初めて体感する羞恥心と共に抱えられながら指示を出す

[メイン2] イツルギ : ・・・

[メイン2] イツルギ : 「で」

[メイン2] めぐみん : 「はい」

[メイン2] イツルギ : 逃げ延びて、やや手荒くめぐみんを下した後

[メイン2] イツルギ : 「考えはあるのか」

[メイン2] めぐみん : 「…ケダモノ」
軽く睨むようにし、体に両腕を回す

[メイン2] イツルギ : 「!?」

[メイン2] めぐみん : 「まあいいでしょう、貸1とします。」
助けられてもらってこの言い草である
「それで、考えならありますよ」

[メイン2] イツルギ : こいつの中で何が何でどうなったんだ……!

[メイン2] めぐみん : 「昨日は夜ということもあり大人間としか出会わなかった訳ですが…」
「確かこう言っていたハズです、『かの少年は子供と遊んでいた』と」

[メイン2] イツルギ : 「あ、ああ。うん……そうだな」

[メイン2] めぐみん : 「まあ早い話…大人間よりも子供たちの方が少年についてよく知っている可能性があります、」

[メイン2] めぐみん : 「ジンジャでの”お願い”とやらも知ることができるかもしれません」

[メイン2] イツルギ : 「成程」
こういうところに頭の回転の速さを見て取れる。惜しむらくは……こうして活かされる時と、そうでない時があることだ

[メイン2] イツルギ : そして大人間という言い方は如何なものか

[メイン2] めぐみん : 「では早速小人間を捕まえるとしましょう!」
虫取りのジェスチャーをしつつ歩いていく

[メイン2] めぐみん : 子供に青い髪の少年について聞き込みを行います

[メイン2] イツルギ : 「…………。」
小人間という言い方も如何なものかと思いながらついていく
人の姿じゃなかったら耳が垂れに垂れていただろう

[メイン2] めぐみん : 「…あ〜所で……どうして貴方は今野で暮らしているんですか?」
向かう道すがら、退屈しのぎにと会話のパスを出す

[メイン2] めぐみん : 危険球ギリギリですが…はてさてどうでしょう

[メイン2] イツルギ : 「……いきなりだな」
目だけを向けて

[メイン2] めぐみん : 「黙ったまま移動しててもタイクツでしょう、答えたくないってんなら嫌と言ってくれれば、それも会話ですよ」

[メイン2] イツルギ : 「……。昔、俺が何の力もないただの捨て犬だった頃……」

[メイン2] めぐみん : (意外ですね…ダブルバインドでも仕掛けようと思いましたがこうもあっさり打ち明けてくれるとは…)

[メイン2] イツルギ : 「……一人の人間が俺を拾って、育てた。作法も知らない野良犬が、人間の世界に馴染むまで世話をして、餌をくれて……寒ければ毛布をくれたし、良く出来たら頭を撫でてくれた」

[メイン2] めぐみん : 「へえ、話聞く限りじゃとっても”いいヒト”って感じですけど」
ここから離れる理由…?

[メイン2] イツルギ : 「それから、理由も分からず捨てられた」

[メイン2] めぐみん : 「…!?す、捨て!?」
ギョッと立ち止まり、振り返る

[メイン2] イツルギ : 「俺には、俺の飼い主が”いいヒト”だったのか”わるいヒト”だったのかも分からないんだ」
遠くの日々を見つめていた

[メイン2] イツルギ : 楽しかったし、温かったし、幸せだった日々があったのに……
どうして、それを何も知らされずに奪われた?
一方的に与えて、いたずらに奪いたかったのか?

[メイン2] イツルギ : 今じゃ何も分からない

[メイン2] めぐみん : 「ははあ…ここまで街に詳しく知っていながらもヒトと馴れ合おうとする気がなかったのはそのためですか」
口調は冷静に、だが心境は揺らいでいた

[メイン2] イツルギ : 「俺が悪かったのか、初めからヤツが悪かったのか。何か不幸だったのか?それとも悪意しかなかった?……今でも、夢に見る」

[メイン2] イツルギ : めぐみんの言葉に頷く

[メイン2] めぐみん : ヒトとはここまで急に心変わりしてしまうものなのか…?何故彼を捨てた…?元から捨てるつもり…?やむを得ない事情が…?

答えのない解が脳内を巡る

[メイン2] めぐみん : なら、私の目指しているものとは…?

[メイン2] イツルギ : 「……今まで話したことも無かったんだがな」
ふしぎと気持ちは穏やかだった

[メイン2] めぐみん : 「…ヤケにスッキリしてますね」

[メイン2] イツルギ : 「……あんたが聞いてくれたからかもな」

[メイン2] イツルギ : 「だから、あんたにはそんな顔をしてほしくない」

[メイン2] めぐみん : 「なら良かったです。…私は聞いてて逆に揺らいできましたよ」

[メイン2] イツルギ : 顔を見るのはこちらの番だ

[メイン2] めぐみん : 「と、もうされましても…そんなに変な顔してます?私。」
「まあ…先に聞いたのはこちらですしこちらからも何か質問に答えることにましょう」

[メイン2] イツルギ : 俺にも答えなんて出てない、が……昔のことがムダじゃないと言われた時、肩の荷が降りた気がしていた。そして今話して気が付いた

[メイン2] イツルギ : 俺は過去を否定したくなかったんだ

[メイン2] イツルギ : 「…………質問、か」

[メイン2] イツルギ : 「なら、あんたの夢を聞かせてくれよ。昨日言ってたよな、どうしても叶えたい夢があるって」

[メイン2] めぐみん : 「う゛…これはまたピンポイントなところを」
うげげと口に出す

[メイン2] めぐみん : 「いいですけど誰にも言わ…!!ないでしょうね、きっと貴方は」

[メイン2] イツルギ : 「言いにくいことならいいが」
まぁ、と一息置く。

[メイン2] イツルギ : 「俺は先に答えたんだぜ」
にやり

[メイン2] めぐみん : 「う、うるさい!言われなくても答えますよっ!!」

[メイン2] めぐみん : 「まぁ、私が言うのもなんですけど私ってちょ〜〜〜っとだけ周りより変と思われてるじゃないですか」

[メイン2] イツルギ :  …………ちょっと?
「……………………ああ」

[メイン2] めぐみん : 「そのときふと思っちゃったんですよね、疎外感というか、ああ、この狐達と私は別物なんだって」

[メイン2] めぐみん : 「だから決めたんです、ヒトに成るって。」

[メイン2] イツルギ : 「……。」
変化、こうして今はヒトの姿になってるが、もとは獣だ

[メイン2] イツルギ : どちらにもなれて、どちらにもなりきれない
そういうものでもある

[メイン2] めぐみん : 「私は完全なヒトになって、学んで、働いて、この灯りに溢れた街で暮らしたいんですよ。」

[メイン2] イツルギ : 「そして、ヒトとして死ぬ気なのか」

[メイン2] めぐみん : 「ええ。と言いたいところですが死期が近づけば野に帰るでしょうね…死体が変化すればそれこそ一大事、そこまで迷惑をかけるつもりはありませんよ」

[メイン2] めぐみん : 「変だと思いますか?思うでしょうね、少なくとも今まであった獣は全員そう思っていました。」
「でも、私にとっては、これが”普通”なんです」

[メイン2] イツルギ : 「そうか……そうか」

[メイン2] イツルギ : 気付けば、顔が暗く沈んでいたと、自分で分かった
……何でだ?

[メイン2] めぐみん : 「ま、それもイツルギさんの話聞いてる中でニンゲンへの理解が遠回りになったので遠い未来になりましたけどね」

[メイン2] イツルギ : 「……夢は、話さないし、笑わない。絶対にだ」

[メイン2] めぐみん : 「…そう。なら、話せて良かった。」

[メイン2] イツルギ : 「確かに難しいだろう、それでも俺は、あんたの気持ちを……」
……応援する?

[メイン2] めぐみん : 「……………」

[メイン2] イツルギ : 言い淀んだ。いや、ただの一言じゃないか。
だが出てこない。ああ、そうか……

[メイン2] イツルギ : 「……あんたの夢が叶ったら、こうして話すことも無くなるかもな」

[メイン2] めぐみん : 「嫌ですねぇもう!『人間』として会いに来るなら歓迎しますよ?」

[メイン2] イツルギ : 「……ハッ…………」

[メイン2] イツルギ : 「……そうだな、俺はあんたの夢を応援しないことにするよ」

[メイン2] めぐみん : 「な、なんですと!?」

[メイン2] イツルギ : 「良い夢だ、叶えろ」
こんなに寂しくて純粋な願いだ、絶対に叶えられるべきだ。

[メイン2] イツルギ : 「でも気に入らない」

[メイン2] めぐみん : 「くそう…こうやって周りに反対されるから今までひた隠しにし続け​───────ほえ?」

[メイン2] めぐみん : 応援はしない、けど、叶えろ?果たしてどういう…

[メイン2] イツルギ : ──こいつとの間に感じているものが何か?知らない。
だから自分の感情も知らない。

[メイン2] イツルギ : だが、俺を見もせずにヒトの中に行くと聞いた時、確かにそれを、嫌だと感じていた!

[メイン2] イツルギ : 「だから、頑張ってくれ。あんたなら叶えられる筈だ」

[メイン2] イツルギ : この俺の気持ちに、あんたの夢が負けないようにしておいてくれ、めぐみん

[メイン2] めぐみん : 「なんだってんですか……応援したりしなかったり…」

[メイン2] イツルギ : 「さあな」

[メイン2] めぐみん : 「…ああ。」
成程、と思案ののち1つの答えにたどり着く

[メイン2] めぐみん : 「あなたも、ケモノ界の変わり者なんですねっ!」

[メイン2] めぐみん : 「どうです?私と共にヒトとなる道を極めませんか?」
屈託のない笑みでイツルギの前に立ち塞がり、手を差し出す

[メイン2] イツルギ : 「…………」

[メイン2] めぐみん : 「ていうか計画もバラしましたし!こうなりゃ一蓮托生ですよ!共に生きて共に死にましょう!」
小っ恥ずかしさを誤魔化すように捲し立てる、が、さらに恥ずかしいことを口に出しているような気がする…

[メイン2] イツルギ : どこか清々しい笑みで、差し出されためぐみんの手に手を伸ばし

[メイン2] イツルギ : 「お断り、だ」
手を取らず、手首を掴む

[メイン2] めぐみん : 「なにィ!?」

[メイン2] イツルギ : 「話が長くなったが、聞き込みだったな」
そのまま手を引いて、ヒトの集う場へ

[メイン2] めぐみん : 先程の陰鬱な空気は何処へやら
ブーブーと不満を奏でながら再び引きづられていく

[メイン2] イツルギ : ……これでいい、あんたはこの方が”らしい”よ

[メイン2] イツルギ : それに、俺もリードを引かれるのは何となく癪だったしな

[メイン2] イツルギ :

[メイン2] イツルギ : はい
お待たせしました 判定をください

[メイン2] めぐみん : 本当にお待たせしました
GMが来るまでのかるい暇つぶしのつもりだったんです
殺してください

[メイン2] イツルギ : ウッ…!ウッ…!

[メイン2] 語り手 : じゃあ、こども判定難易度3かな

[メイン2] めぐみん : …(意味深に1)

[メイン2] イツルギ : 俺も1だが…?

[メイン2] イツルギ : 聞き込みは任せた

[メイン2] めぐみん : 分かりましたよ
やりゃいいんでしょやれば!

[メイン2] めぐみん : 想いを2使用して聞きこみ開始!

[メイン2] 語り手 :  

[メイン2] 語り手 : てるおと呼ばれる謎の少年について、二人は子ども達から話を聞いた。

[メイン2] 語り手 : とは言っても、特に不思議な情報が手に入れられたというようなことは、無かった。

[メイン2] めぐみん : タバタなる女の影も?

[メイン2] 語り手 : 明るく、純真で、いつも自分達がやっている鬼ごっこやかくれんぼを一緒に楽しんでくれる、『仲間』だと、子ども達は思っている。

[メイン2] 語り手 : ただ、あるとすれば、最近てるおは、『恋』をしているだとか。
本人の口から語られることは、特に無く、ずっと隠したままで。

[メイン2] 語り手 : 明るみにすれば、その噂は一気に広まることも、きっと分かっていたからだろう。

[メイン2] 語り手 : 結局、てるおが誰に恋をしているのかは、分かっていない。

[メイン2] 語り手 :  

[メイン2] 語り手 :

[メイン2] 語り手 :